建設現場で、鳶職人がダボダボのズボンを履いているのを見かけたことがあると思います。
これは「ニッカポッカ」と呼ばれる特徴的なズボンで、なぜ鳶職人がニッカポッカを履いているかご存じでしょうか。
◇ニッカポッカの由来
ニッカポッカは、元々中世ヨーロッパで子供たちが履いていたブリーチズというゆったりした半ズボンから発展したものです。
18世紀末、オランダからアメリカに移民した人々がこのスタイルを持ち込み、それがニッカーボッカーとして知られるようになります。
ニッカポッカは後にスポーツウェアとして人気を博し、特に自転車、野球、ゴルフ、乗馬などのスポーツで活躍しました。
日本でもスポーツウェアや軍服として採用され、現在は、動きやすさから工事現場の作業着として有名です。
◇ニッカポッカの特徴
ニッカポッカの股下部分はゆったりとして、横幅があるのが特徴。
これがバランサーとしての役割を果たし、風になびくことで風の強さを見極めるのにも役立ちます。
作業中に大きく足を開いたり膝を曲げたりするため、足の可動域が制限される作業着では効率が悪く、転倒や怪我のリスクが高まります。
ニッカポッカは足がスムーズに動くため作業効率を向上させ、他にも肌に密着しないので、現場で建材に引っかかってもダメージを軽減する役割もあるのです。
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